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お知らせ

名古屋社労士事務所ニュース vol.657

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人事労務ニュース[社会]
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■ 育休取得抜け穴を是正へ 社会保険料免除の要件
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 厚生労働省は28日、社会保障審議会の医療保険部会を開き、育児休業を取
得する際に社会保険料が免除される要件を見直す考えを示した。月末1日の取
得で1カ月分の支払いを免除される「抜け穴」があり、部会の出席者から「公
平性の観点から見直しが必要だ」との意見が相次いだ。厚労省は年末までに
見直しの詳細を決める方針。月末に縛られない柔軟な取得が促され、男性の
育休取得が進む効果も期待する。
 現行は、例えば10月初旬に2週間の育休を取得しても社会保険料免除になら
ないが、10月31日だけ取得した場合、10月1カ月分が免除される。厚労省によ
ると、月単位で保険料を集め、月末時点の被保険者の状況を見て判断するた
め、こうした運用になるという。


■ 9月の求人1.03倍 低下続く 失業率3.0% 非正規123万人減
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 厚生労働省が30日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.03倍で前
月から0.01ポイント低下した。6年9カ月ぶりの低水準となった。総務省が同
日発表した9月の完全失業率(同)は2カ月連続の3.0%だった。非正規雇用者
数が前年同月比で123万人少ない2079万人となり、7カ月連続で減少した。
 9月の就業者数は前年同月比で79万人減り、6689万人になった。6カ月連続
の減少で、特に非正規の雇用環境が厳しい。パート・アルバイトが61万人、
契約社員が40万人それぞれ減った。正社員は48万人増え、4カ月連続で増加し
た。休業者は197万人で8月から19万人減少した。200万人を割ったのは2月以
来になる。


■ 雇用調整助成金 特例を延長 3次補正で10兆円超編成へ
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 企業が従業員に支払う休業手当の一部を国が補う「雇用調整助成金」の上
限を引き上げた特例措置について、政府・与党が期限の12月末以降も継続し、
必要な財源を2020年度第3次補正予算案に盛り込む方針を固めたことが29日、
分かった。新型コロナウイルスの感染再拡大で国内の景気回復は遅れており、
3次補正で編成する追加経済対策は総額10兆円超になる見通し。菅首相が11月
上旬にも関係閣僚に指示する。ただ、特例措置を段階的に縮小して元に戻し
ていく必要性も指摘されており、制度設計の変更も検討する。


■ 過重労働防止へ企業の4割「人員不足」 白書 業務平準化も課題
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 政府は30日、「過労死等防止対策白書」を閣議決定し、企業の4割が過重労
働防止の取り組みを「人員不足で対策が難しい」と考えていることを明らか
にした。人員の増強を求める労働者側との意識の隔たりが改めて示された形。
課題解決に取り組む企業への支援の重要性も併せて指摘した。
 労働者の調査によると、27.6%が4〜5年前と比べて労働時間は「短くなった」
と回答。「変わらない」が58.6%で「長くなった」は13.7%だった。業種別で
は「金融業、保険業」で「短くなった」とする割合が高かった。過重労働防
止に必要な取り組みとしては「人員を増やす」(44.8%)が最も多く「客観的
な方法による労働時間管理」(44.3%)が続いた。
 一方、企業の調査では、実施している過重労働防止策として、6割強がタイ
ムカードの活用など「客観的な方法による労働時間管理」を挙げる一方、
「人員の増員」「業務の平準化」は3割前後にとどまった。


■ 有給取得率 過去最高に 昨年56.3%
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 厚生労働省が30日発表した就労条件総合調査によると、2019年の年次有給
休暇の取得率は56.3%で過去最高となった。前年から3.9ポイント上昇した。
平均取得日数は10.1日で、0.7日増えた。19年4月から年5日の有給の確実な消
化が企業に義務づけられ、取得が進んだ。


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人事労務ニュース[個別]
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■ 熱中症死亡 県職員側敗訴 名古屋地裁「予見できず」
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 愛知県農業総合試験場の男性職員(49)が熱中症で死亡したのは、県が職
場の安全に配慮する義務を怠ったためとして、男性の母親が県に約7500万円
の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は26日、「熱中症の発症は予
見できなかった」として請求を棄却した。
 判決によると、男性は試験場でキクの研究などに従事。2015年8月、キクの
水やりを終えて帰宅した後に虚血性心疾患の疑いで死亡した。地方公務員災
害補償基金愛知県支部は17年5月、公務災害と認定した。井上泰人裁判長は判
決理由で「死亡当日は気温が29〜32度の環境下で、肉体的負荷が少なくない
業務に従事しており、作業と死亡との因果関係は認められる」と指摘。一方
で「試験場では熱中症予防に関し、具体的に労働衛生教育をしていた」など
として、県の安全配慮義務違反はなかったと結論付けた。


■ 企業年金保険 19年ぶり利率下げ 第一生命が0.25%へ
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 第一生命保険は29日、企業から預かる年金資金の運用で約束する予定利率
を2021年10月に年1.25%から0.25%に下げると正式に発表した。企業年金保険
の利率下げは19年ぶり。契約先は約3千社で、給付水準を維持するのに掛け金
の引き上げや運用手段の変更を迫られる企業年金も出てきそうだ。世界的な
金利低下が背景にあり、他社も追随する公算が大きい。
 第一生命が利率を下げるのは確定給付型向けの企業年金保険。将来にわた
って一定の運用利回りを顧客に約束する商品だ。新規販売は10年前に停止済
みだが、既存の契約先3千社が引き下げの対象になる。運用環境が共通する企
業年金保険は、予定利率が横並びになる傾向がある。前回の1.5%から1.25%へ
の引き下げも02年に一斉に進んだ。


■ 再雇用 定年前と賃金格差 6割切る基本給「不合理」名古屋地裁
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 定年後再雇用者の基本給減額の是非が争われた訴訟の判決で、名古屋地裁
は28日、同じ仕事なのに基本給が定年前の6割を下回るのは不合理な待遇格差
に当たると認め、名古屋自動車学校に未払い賃金分の支払いを命じた。再雇
用者の基本給について、企業に正社員との格差是正を求める判決は全国初と
みられる。
 判決によると、訴えを起こしたのは名古屋市に住む男性2人。それぞれ
2013〜14年に定年を迎えた後に再雇用を希望し、65歳まで嘱託職員として技
能講習や高齢者教習を担当した。仕事の内容や責任の範囲は定年前と変わら
ない一方、基本給は定年前の月額16万〜18万円から7万〜8万円ほどに下がっ
た。
 井上泰人裁判長は「年功的性格があることから将来の増額に備えて金額が
抑制される若い正社員の基本給すら下回っており、生活保障の観点からも看
過しがたい水準に達している」と述べた。再雇用の際に賃金に関する労使の
合意がなかった点も挙げ、定年前の基本給の6割を下回るのは不合理な待遇格
差に当たると結論づけた。嘱託職員への一時金が正社員の賞与を大幅に下回
ることや、教習の時間数に応じた手当などの減額についても不合理と認め、
計約625万円の支払いを命じた。

【名古屋社会保険労務士事務所】