052-332-4646

月~金:午前9時~午後5時

お問い合わせ
メニュー

資料

名古屋社労士事務所ニュース vol.730

━▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
人事労務ニュース[社会]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 生産年齢人口 最低59% 外国人は9年ぶり減少 労働力の補完に限界
──────────────────────────────────
 総務省が15日に公表した2021年10月1日時点の人口推計で、労働の中心的な
担い手となる15〜64歳の生産年齢人口の割合は総人口の59.4%となった。統計
を取り始めた1950年以来、最低だった。新型コロナウイルスの水際対策の影
響で、外国人の入国者数から出国者数を引く社会増減は9年ぶりに減少に転じ
た。労働力人口を女性や高齢者の労働参加で補う構図にも限界が見えつつあ
り、経済成長の下振れリスクになる。
 総務省の労働力調査によると、人口減少局面にもかかわらず、この10年で
労働力人口は5%増えた。女性や高齢者の働き手が増えたことが大きい。ただ
足元では伸び悩んでおり、20年は前年比0.1%減で、21年も同0.1%増にとどま
った。
■ インターン情報を採用に利用 24年度卒から 政府検討
──────────────────────────────────
 政府はインターンで得られた学生情報を採用活動で用いることを禁じてい
た政府は就職活動に関するルールを見直す。企業がインターンシップで得た
学生の情報を採用選考に使うのを容認する方向だ。今のルールではインター
ン情報の活用を禁じているが、実際にはインターンを採用に結びつける企業
も多いとみられる。形骸化が指摘される政府のルールを実態に合わせる形で、
2024年度卒業の学生から対象になる見通し。政府が18日午後に関係省庁会議
を開き、本格的な検討に入る。政府のルールは実態にそぐわないという批判
がかねて経済界から出ていた。
■ 不妊治療の支援企業マーク くるみん制度拡充、厚労省
──────────────────────────────────
 厚生労働省は4月から、仕事と子育ての両立支援に積極的な企業を認定する
「くるみん制度」を拡充し、不妊治療中の社員をサポートする企業向けの新
たなマークを作った。社員の治療負担を軽減し、働きやすい環境を整備する
狙い。企業は求人情報や商品にマークを使い、こうした姿勢をアピールでき
る。愛称は「くるみんプラスマーク」。くるみん認定を受けている企業のう
ち、不妊治療に使える休暇制度やテレワーク、フレックスタイムといった柔
軟な勤務制度を導入するなど、条件を満たせば付与される。
■ 遺族年金 男女差解消へ 受給条件見直し 共働き増で検討
──────────────────────────────────
 厚生労働省は21日、配偶者の死亡に伴って受け取る遺族厚生年金を巡り、
男女間の差を解消する方向で検討に入った。現状では女性に手厚く支給する
一方、男性は受け取る条件が厳しい。男性が家計の主な担い手だった時代の
考え方に沿う設計になっている。共働きが増える中、見直しが必要だと指摘
されていた。今夏をめどに、社会保障審議会の部会で議論を始める。
 現在、夫を亡くした妻が30歳以上ならば、生涯支給される(30歳未満の場
合は5年間)。40歳以上の場合は加算がある。これに対し、妻を亡くした夫は、
55歳未満で死別した場合、遺族厚生年金が支給されない。55歳以上で死別し
た場合は受け取れるが、支給開始は60歳からとなっている。
━▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
人事労務ニュース[個別]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 56円未払い 支払い命令 JR西・運転士の訴訟 1分遅延で賃金カット
──────────────────────────────────
 JR西日本岡山支社の50代男性運転士が回送列車の出発を1分間遅延させるミ
スをしたことを理由に、1分間分の賃金など56円が支給されなかったのは不当
として、JR西に未払い分や慰謝料など計約220万円を求めた訴訟の判決で、岡
山地裁(奥野寿則裁判長)は19日、56円の支払いを命じた。慰謝料の請求は
棄却した。
 運転士側は作業が遅れた1分も勤務時間に含まれており、制裁としての賃金
カットは不当だと主張。JR側は、遅延した1分は労務が提供されておらず、賃
金カットは妥当だと反論していた。訴状などによると、運転士は2020年6月、
JR岡山駅で回送列車を車庫に入れる業務を指示された際、列車を待つホーム
を勘違いし、乗り継ぎの開始が約2分遅れ、列車のホーム出発は約1分遅れた。
JR西は当初、乗り継ぎが遅れた2分間分の賃金85円を不支給としたが、岡山労
働基準監督署の是正勧告を受け、出発が遅れた1分間分を不支給とした。
■ 留学後退職 費用返還命令 大成建設元社員に東京地裁
──────────────────────────────────
 社外研修制度を利用した海外留学から帰国後に退職した大成建設の元社員
の男性が、同社に留学費用と相殺された未払い賃金などの支払いを求めた訴
訟の判決で、東京地裁は20日、元社員の請求を棄却した。その上で会社側の
請求に基づき、留学費用の残金約729万円を支払うよう元社員に命じた。
 判決によると、元社員は2009年に総合職として入社。社外研修に応募して
18年に米国の大学に入学し、20年5月に修士課程を修了した。直後に退職の意
向を伝え、翌6月退社した。会社側は、復職後5年以内に退職する場合、授業
料など留学中に貸与した費用を全額返済するとの誓約書があると主張。元社
員側は「規定について十分理解していなかった」などと訴えていた。判決で
和田山弘剛裁判官は、復職後5年経過すれば返済を免除するとの規定が不合
理とは言えず、元社員も規定の詳細を理解していたと指摘。「会社側には費
用の返還請求権がある」と認めた。
■ LIXIL 管理職は役職で評価 30代で部長・工場長も
──────────────────────────────────
 年功序列の評価を見直し、実力がある社員を登用しやすい環境づくりを進
めるLIXILは管理職を役職で評価する仕組みを導入した。従来は勤続年数の長
さを重視してきたが、今後は役職ごとに必要な能力を満たすかで判断する。
部長や工場長などの要職に就くのは40〜50代が中心だったが、今後は30代で
の起用もあるという。実力のある社員の抜てきで会社全体の競争力を高める
ほか、世界での事業展開を支える人材の獲得にもつなげる。
 4月から始めた新制度では、部長や工場長など役職ごとに必要とされる職務
内容や能力を細かく定義する。役職に応じて評価や報酬を決める。役職に就
いたら報酬を増やし、外れると減らす。同じ年代でも報酬に差がつき、若い
管理職でも早くから幹部に起用しやすくする。これまで管理職は、役職とは
別に定めた7つの等級を使って評価し、等級を上げる際は個人の勤続年数を反
映していた。今後は等級を3つに集約し、役職と職務内容による評価を重視す
る。管理職の賞与も従来の年2回から1回に集約し、直前の年度業績との連動
を強める。
■ スリーエムジャパン 在宅勤務や出社を選択制に
──────────────────────────────────
 米スリーエム(3M)の日本法人、スリーエムジャパンは、社員が在宅勤務
や出社などの働き方を選択できる制度を5月1日から導入する。工場で勤務す
る生産職を除く全社員が対象。新型コロナウイルス後も柔軟な働き方が定着
すると考え、恒久的な制度として社員が勤務方法を選べるようにする。
 社員は「出社」「在宅勤務」、出社と在宅勤務を組み合わせた「ハイブリ
ッド」の3種類から選択する。「出社」は出社率の目安が80%以上、「ハイブ
リッド」は20〜80%程度とする。在宅勤務は20%以下で、国内であれば遠隔地
での居住も認める。上司との話し合いで選び、業務やライフスタイルに応じ
て変更できる。同社ではこれまでも最大週2日の在宅勤務を認めていたが、販
売職や生産職などは対象外だった。今回は販売職や研究開発職も対象とする。
【名古屋社会保険労務士事務所】

ページトップに戻る