名古屋社労士事務所ニュース vol.766
■ 障害者雇用の助成金減額 一定人数を超えた場合
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厚生労働省は2日、民間企業に法律で義務付けている障害者の雇用割合(法
定雇用率)を達成した上で、さらに多く雇う企業に対する助成金について、
2024年度から減額を検討していると明らかにした。労働政策審議会(厚労相
の諮問機関)の分科会に案を示した。企業で働く障害者が増え、支給額が膨
らんでいることが理由。3月の審議会で決まる見通し。
現在の法定雇用率は2.3%。従業員100人超の企業の場合、雇用率を超えて障
害者を1人雇うごとに月額2万7千円(23年度からは2万9千円)が助成される。
厚労省の減額案では、超過人数11人目から助成を2万3千円に引き下げる。
100人以下の企業には、雇用率を超えて1人雇うごとに月額2万1千円を助成し
ている。案では、超過人数36人目から1万6千円とした。
■ 出産一時金50万円に増額 健康保険法改正
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政府が今国会に提出する健康保険法などの改正案の全容が判明した。出産
時に公的医療保険から支払われる「出産育児一時金」を50万円に増額するた
めの財源確保や、現役世代の負担軽減のために後期高齢者医療制度を見直す
ことが柱だ。出産育児一時金は、今年4月に42万円から50万円に引き上げる。
法改正では、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度から費用の一部をまわ
す仕組みを2024年4月から導入する。一時金の7%を同制度が負担。24、25年
度は激変緩和措置で負担額は半額となる。
■ 求人倍率1.28倍に改善 失業率2.6% 回復進む 昨年
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2022年平均の有効求人倍率は前年から0.15ポイント上昇して1.28倍に、完
全失業率も同0.2ポイント低下して2.6%となり、いずれもコロナ禍に入って
初めて改善した。それぞれ厚生労働省と総務省が発表した。経済活動の再開
に伴い、雇用情勢の回復が進んだ。
■ 男性社員の育休 複数人取得で奨励金 都が新制度 企業向け支援
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東京都は2023年度、2人以上の男性社員が育児休業を取得した企業向けの奨
励金制度を創設する。2人が取得した場合は80万円、3人目以降は1人につき
30万円加算する。支給対象は5人までで、企業は最大170万円受け取れる。育
休に関する研修や相談窓口設置の費用に活用してもらい、育休が取りやすい
職場づくりを後押しする。23年度予算案に関連事業費5億円を盛り込んだ。
300社の利用を想定する。4月から大企業で男性の育休取得率の公表が義務化
されるのを踏まえ、企業への支援を拡充する。
【名古屋社会保険労務士事務所】