名古屋社労士事務所ニュース vol.793
■ 7月の求人倍率 1.29倍に低下 3カ月連続下回る 失業率は2.7%に
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厚生労働省が29日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.29倍で、
前月から0.01ポイント低下した。物価高の影響で転職や兼業を目指す動きも
あり求職者が増える一方、求人数は横ばいだった。3カ月連続で前月を下回っ
た。総務省が同日発表した7月の完全失業率は2.7%だった。前月から0.2ポイ
ント上昇した。
景気の先行指標とされる新規求人数(原数値)は前年同月比で2.5%減とな
った。原材料費や光熱費高騰の影響を受けた製造業で11.4%減、建設業では8.
0%減少した。一方で新型コロナウイルスの5類移行をうけ外国人を含む旅行客
が増加したことにより、宿泊・飲食サービス業が2.1%の増加となった。
■ 愛知の7月求人倍率 1.37倍に上昇 自動車関連で求人増
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愛知労働局が29日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.37倍で、
前月比0.02ポイント上昇した。労働局は半導体不足の解消で自動車の生産が
回復し、製造業の求人が増えたとみている。新規求人倍率(同)は同0.23ポ
イント低下し2.4倍だった。新規求人数を産業別に見ると、製造業が前年同月
比で0.8%増えた。うち自動車など輸送用機械器具関連は2.8%増えた。一方、
建設業は6.1%減った。三重県の有効求人倍率(季節調整値)は前月より0.
02ポイント低い1.27倍だった。岐阜県の有効求人倍率(同)は1.56倍と前月
から横ばいだった。
■ テレワーク導入企業 運動不足対策「なし」62% 従業員の健康配慮を
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職場と違う場所で仕事をするテレワークの健康課題に関する調査で、導入
している全国の上場企業のうち、従業員に運動不足解消を促す取り組みにつ
いて「特になし」との回答が62%に上ったことが2日までに、厚生労働省研究
班のまとめで分かった。具体的な体や心への影響では運動不足のほかコミュ
ニケーション低下などが挙げられた。
調査は、684社から回答を得た。テレワーク導入率は70%で、頻度は週2~
3回が40%と最も多く、週1回の18%が続いた。活用に伴う従業員の健康課題
(複数回答)は、コミュニケーション低下49%、運動不足45%、体重増加23%、
腰痛22%の順だった。運動不足対策では、テレワークでも参加できるウオーキ
ングイベント実施、運動促進アプリや商用サービスの活用、スポーツクラブ
利用補助などがあった。長時間労働対策などの労務管理は進んでいた一方、
安全衛生や健康確保に関する教育を実施しているのは21%にとどまった。
■ 健康診断を見直しへ 女性疾患追加やエックス線廃止議論
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厚生労働省は働く人が会社で受ける健康診断の内容を見直す。女性に特有
の疾患を問診に加える。結核の把握を目的に始まった胸部エックス線を廃止
し、心電図は年齢が高い人のみの受診に絞るといった方向で議論する。女性
就業率の上昇や疾患の変化に対応し、効果を高める。健診項目は省令の1つで
ある労働安全衛生規則に定められており、早ければ2025年度から項目を順次
変える。見直しは07年以来で、廃止の検討は労働安全衛生法の施行以来初め
てという。医学的根拠やデータをもとに審査し追加や廃止、縮小を決める。
追加を目指すのが女性疾患に特化した検査だ。月経困難症や更年期障害に
関する事項などを想定している。症状に個人差があることから、まずは医師
の問診に追加する方法が有力だ。高年齢者向けに骨密度の測定を追加するこ
とも議論する。
【名古屋社会保険労務士事務所】