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名古屋社労士事務所ニュース vol.840

■ 残業する職場ほど有休取得率低く 運輸業など 民間調査
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 勤怠管理や経費精算システムなどのDONUTS(東京)は6日、日本人の休み方
に関する分析結果を発表した。残業時間が長いほど、有給休暇取得率が低い
ことが分かった。運輸業などの有休取得率が低かった。人手不足で長時間労
働を強いられる人ほど休めていない実態が浮き彫りになった。クラウド型勤
怠管理システム「ジョブカン勤怠管理」を利用した6059社、約16万人の正社
員の実績データを対象に分析した。2023年4月~24年3月までの1年間の勤怠実
績をもとにした。
 全体の23年度の年間平均有休取得率は75.7%で、月平均残業時間は11.6時間
だった。業種別では、整備・修理業の月平均残業時間が20.5時間と全業種中
最長で有休取得率が60.9%と最低だった。運輸・物流の残業時間が18時間、有
休取得率が61.8%で続いた。いずれも人手不足が深刻な業種だ。人手不足感が
解消されないなか、運輸や整備業などで働き続ける人にしわ寄せがいってい
る。有休取得率が最高だったのがマスコミ・出版・放送で82.3%だった。残業
時間は16.2時間。長時間労働だが他業界に比べ休みは一定程度取得できてい
るようだ。医療も有休取得率80.6%で高かった。

■ 後期高齢者医療 現役世代の負担6.6兆円 22年度3%増 最大に
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 厚生労働省は8日、75歳以上の後期高齢者医療制度の2022年度の財政状況を
公表した。主に現役世代が支払う交付金は6兆6989億円と前の年度から3%増え、
2年連続で過去最大を更新した。75歳以上の人口増加に伴い、現役世代の負担
は膨らみ続けている。
 22年度の後期高齢者医療制度の全体の支出は17兆724億円と3%増え、過去最
大だった。このうち保険給付費は4%増の16兆4749億円にのぼった。団塊の世
代が75歳以上になり始め、医療費が膨らんだことが大きい。被保険者数は
23年5月末時点で1924万人で、前年同月末から70万人増えた。収入は17兆
4629億円と2%増えた。収入のおよそ半分を公費で、約4割を現役世代が加入す
る健康保険組合や全国健康保険協会(協会けんぽ)、国民健康保険(国保)
からの交付金でまかなう。75歳以上の高齢者自身が支払う保険料は1割に満た
ない。現役世代の保険財政への負担は増している。

■ ギグワーカー働きやすく 賃金・休日 基準明確に 厚労省が指針
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 厚生労働省はギグワーカーの待遇を改善する。新たに指針をつくって従業
員と同じように最低賃金を適用し、有給休暇の取得ができるギグワーカーを
認める。法律の運用面から多様な働き方に対応する。人手不足に直面する企
業にとっても、組織に所属しないギグワーカーと契約しやすい環境を整える。
 デジタル技術が進展し、相手と会わずにネットで仕事を受けるギグワーカー
が増えた。NIRA総合研究開発機構と慶応大の大久保敏弘教授の共同調査では
副業でギグワーカーの経験がある人は約275万人と推定する。ギグワーカーは
個人事業主とみなされ、労基法の対象から外れている。特定の会社から業務
を委託している場合は、実質的に仕事が指示され、ギグワーカーの裁量が少
ないケースもある。
 厚労省は2024年度中にも労働者としてみなすための指針を公表する。最低
賃金や休日の基準を明確にして、待遇面でのトラブルを少なくする狙いがあ
る。企業の負担は増えるが、日本全体の賃金が上がる効果も期待できる。

【名古屋社会保険労務士事務所】

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