名古屋社労士事務所ニュース vol.845
■ 社員の副業促進へ企業負担を軽減 労働時間管理ルール緩和 月単位で
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政府は会社員が副業に取り組みやすくするため、労働分野のルールを見直
す。副業先も含めた労働時間全体を本業の会社が細かく管理する必要をなく
す。競合他社での副業を認める範囲も指針で明示する。本業先の企業にとっ
て副業・兼業を容認するハードルになっている要因を減らして個人の自由な
働き方を後押しする。
企業にとっては本業・副業の労働時間の管理は労働者の自己申告に依拠せ
ざるを得ず、実態把握は難しい。割増賃金の計算は日・週単位の計算が必要
で、副業先との分担割合のすり合わせも必要だった。厚生労働省の有識者会
議は年内にもまとめる報告書で、通算管理の仕組みをなくす方針を盛り込む。
この作業の廃止によって、企業は人手不足の解消につながる副業を容認しや
すくなる。健康管理のため月単位で総労働時間を管理することは継続する。
報告書を受けて厚労相の諮問機関である労働政策審議会で制度の詳細を詰
める。通算管理を規定する労働基準法の解釈変更を出すか、法改正で対応す
ることになる見通しだ。運用変更は26年以降になる可能性がある。
【名古屋社会保険労務士事務所】