名古屋社労士事務所ニュース vol.849
■ 育休「フォロー」助成拡大 中小 300人以下対象に
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育児休業中の同僚をフォローした社員を支援するため、厚生労働省は
2025年度から中小企業への助成金の対象を広げる。同僚社員へ追加手当など
を支給する場合にかかる費用を補助する。男女ともに育休取得が広がるなか、
業務を代替する社員のモチベーションの向上や子育てしやすい職場づくりに
つなげる。
24年1月に始まったこれまでの制度では、資本金に応じて小売業では50人以
下、サービス、卸売業では100人以下の中小企業が対象だった。25年度からは
全ての業種で「従業員300人以下」の企業に対象を広げる。育休中の社員や、
育児のため短時間勤務をする社員の業務を代替した同僚に対して、負荷の増
加に伴う追加手当を支払う場合などに支援策を適用する。育休中の社員向け
では社労士の採用など労務体制整備にかかる費用を5万円、同僚に支給する業
務代替手当の4分の3を国が負担する。同手当は月10万円が支給上限になる。
■ 技能実習生の来日減少 ベトナムの日本離れ影響 在留外国人は最多
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ものづくりや1次産業の現場を支えてきた技能実習生の来日が減少し始めた。
企業が人権侵害の批判がある技能実習を避け、制度が拡充した「特定技能」
に移行。最大の送り出し国ベトナムでの日本離れも影響している。
出入国在留管理庁が18日、2024年上半期の出入国者数などを公表した。観
光客などを含む新規入国者は1641万人で前年同期より61.6%増え、6月末時点
の在留外国人は359万人と同5.2%増で過去最多を更新した。新規入国者数を在
留資格別にみると、特定技能が2万9千人(前年同期比52.8%増)、留学9万2千
人(33.7%増)、高度人材向けの「技術・人文知識・国際業務」2万5千人
(20.1%増)といずれも大幅に伸びた。技能実習は7万7千人で12.7%減だった。
実習生の最大の送り出し国のベトナムでは希望者が減っている。24年上半
期に同国から新規入国した実習生は3万2千人と前年同期比2割減だった。人材
会社の業界団体、ベトナム海外労働者派遣協会のジエップ会長は「これまで
就労先は日本と台湾が主だったが、最近は選択肢が増えた」と説明する。日
本より賃金の高い韓国の人気が高まっているといい「まだ(日本行きの)減
少幅は大きくないが、これから加速するだろう」と予想する。
【名古屋社会保険労務士事務所】