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名古屋社労士事務所ニュース vol.852

■ 高齢者の労災防止要請 職場の危険度点検 来年企業の努力義務に
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 厚生労働省は働く高齢者の労災防止を企業に求める。2025年の通常国会に
労働安全衛生法の改正案を提出し、高齢者に配慮した作業環境の整備を企業
の努力義務とすることを目指す。人手不足を背景に60歳以上の雇用者が20年
間で倍増した。労災が増えていることから、安全対策の充実を促す。実際の
労災事例や事故につながりかねなかった「ヒヤリハット」を洗い出して危険
度を点検し、優先順位をつけてもらう。
 同法に基づく指針も定める。定期的な健康診断に加え、高齢労働者向けの
体力チェックを行い、一人ひとりの健康や体力に応じて業務を割り振るよう
求めることなどを想定している。

■ 「106万円の壁」撤廃へ 厚生年金の対象拡大 週20時間以上に原則適用
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 厚生労働省は月額賃金8万8000円以上とするパート労働者の厚生年金適用要
件を撤廃する方向で調整に入った。配偶者の扶養内で働く人が手取り収入の
減少を意識する「106万円の壁」はなくなる。同省は企業規模要件を2025年の
制度改正で撤廃する方針も固めている。賃金要件の月8.8万円は、年収換算で
106万円程度となる。実現すると200万人が新たに対象になる試算だ。25年の
通常国会で改正法案を提出する考えだ。
 改正の背景には近年の最低賃金の上昇がある。24年度の最低賃金の全国加
重平均は1055円で、23年度から51円上昇した。週20時間働くと月額賃金が8万
8000円を上回る地域が増えており、厚労省は将来的に賃金要件が事実上不要
になると判断した。今回の改正で週所定労働時間は維持される見通しだ。学
生除外要件も残す。企業規模要件と賃金要件はなくなり、さらに5人以上の個
人事業所は全ての業種が対象になる方向だ。

■ イデコ 70歳未満に拡大 厚労省 掛け金拠出 自営業も対象
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 厚生労働省は個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)に掛け金を出せる期間
を現状の65歳未満から70歳未満に上げる方針だ。年金制度の種類によらず、
一定の要件を満たせば誰でも加入できるように制度を見直す。
イデコや何らかの企業年金にすでに加入していて継続的に資産形成したい人
が対象となる。老齢基礎年金やイデコの給付金を受け取っている人は除く。
65歳以降も厚生年金に加入している会社員や、60歳以上で公的年金に加入し
ていない退職者や自営業者、フリーランスなどを想定している。

■ 連続勤務日数 2週間以上は禁止へ 厚労省が法改正準備
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 厚生労働省は労働者が2週間以上連続で勤務することを禁止する規制を準備
する。現在の法規制では最長で48日の連続勤務が可能だ。残業時間に加え、
連続勤務日数についても上限を見直すことで、労働者の健康や安全を確保す
る狙いがある。労働政策審議会での議論を経て、早ければ26年に法律の改正
案を国会に提出する。
 現在の労基法が規定する休日は、企業が労働者に対して少なくとも週1日与
えることを原則としつつ、例外として4週間のうち4日以上確保すればよい
(4週4休)としている。最初に4日連続で休ませれば残りの日数を毎日働かせ
ることができ、法律上は最長で48日間の連続勤務が許容されている。新たな
規制では労使協定を締結している場合でも2週間以上の連続勤務を認めない方
針だ。

【名古屋社会保険労務士事務所】

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