名古屋社労士事務所ニュース vol.895
■ 外国人技能実習の職場の法令違反最多 厚労省調べ 24年8310カ所
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厚生労働省は26日、2024年に立ち入り調査した外国人技能実習生が働く事
業所のうち法令違反があったのは8310カ所で、過去最多だったと発表した。
人手不足を補う即戦力を対象とした在留資格「特定技能」の外国人が働く事
業所への調査状況も初めて公表。4395カ所で違反が確認された。
技能実習生に関する違反の内訳は、機械操作時の安全配慮不足といった労
働安全衛生法違反が2837件で最も多く、割増賃金の不払いが1774件で続いた。
特定技能も同様の傾向で、同法違反が最多の1378件。
■ 健保 4分の1が「解散水準」 料率10%以上 昨年度 半数近く赤字
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全国約1400の健康保険組合の2024年度の経常収支は合計で145億円の黒字だ
った。健康保険組合連合会が25日発表した。高齢者医療への拠出金など支出
の膨張を保険料の引き上げなどでかろうじてカバーしている。個別にみると
半数近くの組合は赤字だった。4分の1近くは保険料率が「解散ライン」とさ
れる10%以上になっており、綱渡りが続く。
健保は賃金の一定割合を天引きする保険料で加入者の医療費をまかなう。
保険料収入は9兆1444億円と前年度から4.9%伸びた。賃上げに伴う増加が
2277億円分あった。保険料率は平均で9.31%と0.04%上昇した。金額にすると
1069億円分で、この引き上げがなければ黒字は確保できていなかった計算に
なる。25年度の保険料率は平均で9.34%とさらに上がる見込みで、高齢者医療
を支える現役世代の負担は一段と重くなる。
■ 民間平均給与 過去最高478万円 国税庁が2024年分調査
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国税庁は26日、2024年分の民間給与実態統計調査の結果を公表した。民間
企業の社員やパート従業員らが1年間で得た給与の平均は前年比3.9%増の
478万円で、1997年の467万円を上回り、統計を始めた1949年以降で最高だっ
た。増加は4年連続。人手不足を受けた賃金見直しや、最低賃金の引き上げな
どが寄与したとみられる。
男性の平均は2023年比3.2%増の587万円、女性は同5.5%増の333万円。正社
員の平均給与は545万円で、正社員以外の206万円とは約2.6倍の開きがあった。
給与のうち平均賞与は2年ぶりに増加し、過去10年間では最高となる75万円
(同4.5%増)だった。
【名古屋社会保険労務士事務所】